歯列矯正をしようと考えている人で、『矯正後の後戻り』が気になっている方も多いと思います。
私は矯正治療済みですが、正直、歯科矯正を始めた高校生の頃の私は矯正治療後に後戻りするという知識がありませんでした。

そんな私ですが見事に後戻りをしています。
抜歯をしているので、昔の歯並びになったわけではないですが、矯正器具を外した4年前と比べて歯並びは明らかに悪くなっています。
そこで今回は、自身の経験も踏まえて歯列矯正の後戻りについてまとめてみました。
なぜ、後戻りをするの?

歯の矯正治療が終わったばかりの歯の根の骨はまだ安定しておらず、とても不安定な状態なので、歯が動きやすく、元の位置に戻ろうという力が働いています。
また、長い間にわたって元々の歯並びの噛み合わせで”噛む癖”や”舌癖”がついてしまっているので、後戻りをしやすくなってしまうのです。
これは、私も実際に矯正治療を経験してとても感じることです。
八重歯の治療で前から2番目の歯(側切歯)を後ろから前に移動させて並べたのですが、今現在、その2本が内側に引っ込んできています。
下顎の歯にあたっているのでこれ以上は後ろに下がらないと思いますが、そのせいで前歯2本が前に押されて出っ歯になっているような気もします。
歯列矯正後の後戻りをしやすい人とは?

非抜歯で歯列矯正した
非抜歯で矯正治療をする場合、歯を抜かずに歯を並べるスペースを広げて治療していくので歯を並べるスペースが確保できてないのに無理に並べると後戻りをしやすくなります。
私は抜歯したので元々の八重歯に戻ることはなかったですが、矯正治療完了直後と比べるとかなりガタついて後戻りをしています。
私の矯正治療後の後戻りについて詳しくはこの記事で写真付きで載せてます。
【写真あり】私が歯列矯正後にリテーナーをしなかった理由と後戻りした歯並び。
リテーナーをちゃんとしてなかった
リテーナーとは。矯正器具を外したあとの後戻りを防ぐための保定装置です。
歯列矯正後の歯並びは特に不安定な状態で歯が動きやすいのでリテーナーを約1年~3年、またはそれ以上つけておく必要があります。
この保定期間中のリテーナーを怠ってしまうと後戻りの原因となります。
舌癖がある
舌癖とは舌を歯に押し付けている癖のことを言います。
舌癖がある人は、舌の位置が正常の位置よりもさがっていて、歯を押してしまっているので出っ歯になりやすく、矯正治療をしても舌の力で歯を動かしてしまうので後戻りしやすくなります。
親知らずが生えてきた
矯正治療前に親知らずが生えている場合、抜歯が必要な場合は抜歯をしてから治療を始めますが、矯正治療後に親知らずが生えてくることもあります。
親知らずが横向きに生えてきたり、斜めに生えてきたりしていると奥歯を押してしまい、歯並びを悪くしてしまうので抜歯が必要になります。
親知らずが生えている歯の向きに問題が無い場合は、抜歯の必要はありません。
歯列矯正後の後戻りをしないために

リテーナー(保定)期間を長くする
矯正器具を外した後にリテーナーをしっかりと期間を守って装着することで、歯並びの後戻りを抑えることができます。
また、リテーナーを無くしたり、割ったりしてしまうとまた作るのにお金がかかってしまいます。
リテーナーの紛失や破損をすることがないように心がけ、自身の判断でリテーナーをやめるのではなく、定期的に歯医者に通い、歯科医師に歯列の安定性を診てもらってなかなか安定しない場合はより長い間保定をすることが必要です。
親知らずがある場合は抜歯をする
親知らずが原因で歯並びが悪くなることがあります。また、矯正治療後は歯と顎の骨が安定していないので、普通よりも歯が動きやすい状態です。
親知らずの生えてくる向きが歯を押してしまうであれば、せっかく綺麗にした歯並びも悪くなってしまいます。
親知らずを見つけたらはやめに抜歯をすることで、後戻りを防ぐことができます。
私は矯正治療後にレントゲンを撮って気が付いたのですが、いつの間にかに親知らずが4本生えそろっていました。
私の場合はまだ親知らずがでてきておらず歯茎の中にあったのですが、矯正治療をしているので後戻り防止のために抜いておいた方がいいと歯科医師に言われたので、上の2本は歯医者で抜いてもらい、下の2本は大学病院で抜歯をしてもらいました。
まとめ

せっかく歯列矯正をして綺麗な歯並びにしたのに後戻りなんてしたくないですよね。
後戻りをしないために一番大切なことは、保定期間を守ってリテーナーをしっかりとすることです。
裏側につけるリテーナーだと取り外しができないのでいいですが、マウスピースのリテーナーだと取り外しできるので面倒だったり、なくしたりと保定を怠ってしまうことが多いようです。
矯正器具の装着期間が終わっても保定期間が終わるまでが矯正治療なので、リテーナーを怠らず、お金と時間がかかった矯正治療を無駄にしないようにしましょう。